## うごかせるもの/movable
片手で食べられるひと皿や手刷りの団扇、手にとって触れられるZINE、さまざまな言葉とともに混ざり、変化していく日本語……。本ミートアップは「うごかせるもの」という言葉で束ねられた、交流する表現と文化の場です。
夜からは「うごいている日本語」について、研究や制作を通じて探究する方々をお招きして、カジュアルなトークをおこないます。これは日本語の変化を「課題」としてだけでなく、言語文化が創造的に変化する「機会」として捉え直す試みです。K-POPにおける「日韓ピジン」のような言語ミームや、VTuberの「海外勢」による複数言語の発話など、ポップカルチャー領域での現象も含めて考えてみたいと思います。
日本語を学ぶ人も日本語を母語とする人も、ともに「日本語とその周辺の文化のこれから」をおもしろがることができたら嬉しいです。ぜひ、お気軽に遊びに来てください。
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### 開催概要
- 名称:bootopia meetup #01 うごかせるもの/movable
- 日時:2026年5月4日(月祝)16:00-22:00(トークは18:00からとなります)
- 場所:[元映画館](https://www.moto-eigakan.com/home)/東京都荒川区東日暮里3-31-18 旭ビル 2F([Googleマップ](https://maps.app.goo.gl/LAo9FwELcnBWDrDN6))
- 入場:1,000円(学生無料/予約不要/入退場自由/ドネーション歓迎)
- 主催:[NPO法人bootopia](https://bootopia.org/)
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### 催し一覧
#### 文学フリマ東京ZINEめぐりツアーとその記録(16:00-22:00)
本イベントと同日に開催される、日本最大の文学系同人誌即売会「文学フリマ東京」。そんな文フリに日本語学校などで知り合った友人たちと一緒に足を運び、それぞれ気になった同人誌やZINEを計20冊購入するツアーを実施します。ミートアップ会場では、各参加者が手に入れたばかりの収穫物をそのままお披露目。
#### 瑞工商会市ノ倉ポップアップ(16:00-22:00)
東京藝術大学出身の制作集団・瑞工商会市ノ倉による初のポップアップが会場内で展開されます。手書き/手刷りの団扇や手拭いなどの販売にくわえて、版画家・葉子による屏風絵も飾られます。所属作家は朝倉市、清水恵人、中田耀満、水野幸司、葉子。
#### 架空の島のワンハンド・フード(16:00-22:00)
「とある架空の島で食べられているワンハンド・フード」をモチーフとして、手軽に食べられるフードを調理・販売します。手がけるのは友人のキクさん。バースペースにて、ソフトドリンク&お酒もおこないます。
#### うごいている日本語コミュニケーション(18:00-22:00)
「うごいている日本語コミュニケーション」の現場に少し違った角度から言葉を与える連続トークセッション。文化、教育、批評、研究を横断しながら、ゲストの古屋憲章、福永由佳、松田真希子、黒嵜想、山本浩貴とともに、日本語コミュニケーションのおもしろさについて一緒に考えます。聞き手を務めるのは、東アジアのファンカルチャーや言語文化に関心をもつライターの松本友也。多文化共生の一助になる対話を目指します。
- 18:00- 古屋憲章(日本語教師、帝京大学日本語教育センター助教)
- 19:00- 福永由佳(総合研究大学院大学・国立国語研究所研究系教授)
- 20:00- 松田真希子(東京都立大学人文科学研究科教授)
- 21:00- 黒嵜想(批評家、極セカイ研究所所長)、山本浩貴(いぬのせなか座主宰)
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### いま、なぜ日本語コミュニケーションなのか
現在、日本国内で日本語を学ぶ外国人は約29.4万人(1990年の約5倍)にのぼり、海外でも400万人以上が学んでいます。日本語はすでに母語話者だけのものではなくなり、学習、労働、生活、そしてネット文化の現場で、その使われ方そのものが変わりつつあります。
ポップカルチャーの領域では、K-POPの広がりとともに「日韓ピジン」のような言語ミームが流通し、VTuberの「海外勢」による複数言語が入り交じった発話シーンも身近なものになりました。一方で生活の場面でも、自治体の案内などで「やさしい日本語」を目にする機会が増えています。
こうした「日本語が母語話者だけのものではなくなっていく」という変化は、多くの場合、社会的な「課題」として捉えられます。その課題を解決するために、学習者に早く日本語を習得してもらおうとしたり、「やさしい日本語」によってコミュニケーションのギャップを少しでも解消したり。言葉の壁で困っている当事者をサポートするために、こうした取り組みはもちろん不可欠です。
ただ一方で、この変化を「課題」としてだけではなく、新しい日本語が生まれつつある「機会」と捉えることもできるはずです。そもそも言語には単なるツールに留まらない性質や魅力があります。実用性だけではなく、日本語の複雑さやニュアンス、ミームやノリ、距離感を含めた文化的なおもしろさに惹かれて学び始めた学習者も多いのではないでしょうか。日本語をおもしろがる立場からしても、いまの状況を「ギャップの発生」や「誤用」ではなく、新しい日本語が生まれつつあるスリリングな事態と言えるはずです。
私たちは日本語学習者と交流するなかで、こうした「日本語のおもしろさ」に向き合うことは、遠回りに見えても、結果的には日本語学習者の助けになりうるのではないかと考えるようになりました。なぜなら、日本語を学ぶ現場にある摩擦や疎外感は、文法や語彙の問題だけではなく、遠慮や冗談、スラング、非言語的なふるまい、あるいは「どこまで踏み込んでよいか」の文化慣習といった、言語文化と分かちがたい「コミュニケーションの型」に根ざしていることが多いからです。これは日本語母語話者である私たち自身にとっても、多文化共生社会に向けて重要な論点だと考えています。
このミートアップでは、文化、教育、批評、研究を横断しながら、「うごいている日本語の現場」に、少し違った角度から言葉を与えることを試みます。
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